ボーンチャイナとは
ボーンチャイナ
ボーンチャイナのボーンは骨のことでもともとは牛の骨の灰を使用していた。
現在では牛の骨の灰の主成分である燐酸カルシウムを原料として作られることが多い。
ボーンチャイナは骨灰磁器や軟質磁器などともよばれ、一般的な磁器(硬質磁器)とくらべると黄色味のある温かみのある白い生地になる。
磁器とは製造工程も異なる。
磁器の場合は成形後、800度前後で素焼を行い、素焼きの上に釉薬をかけ本焼(1300度から1400度)を行うが、ボーンチャイナでは先に高温で焼成する締め焼き(1200度前後)を行い、締め焼きしたものに釉薬をつけて釉焼(800度前後)を行う。
磁器とは違い釉薬の融ける温度が低いため、釉薬には鉛を使用することがある。
現在では鉛の人体への影響、環境への影響を考慮して釉薬に鉛を使うことはすくなくなっている。
またボーンチャイナの原料として現在でも牛の骨を使用したものもあり、狂牛病の心配をする人もいるかもしれないが、高温で焼成しているため狂牛病の原因と言われる異常プリオンは分解するので心配はいらない。
狂牛病よりも問題となるものは釉薬に使われる鉛である。
古いボーンチャイナや一部のメーカーでは釉薬に鉛が使われているが、酢などの酸性のものに鉛が溶出することがあり、健康への影響が心配される。
鉛溶出に関しては法律により許容される溶出量が定めれれているが、日本の規制は諸外国と比べても甘く機能しているとはいえない。
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